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木曾・楢川村誌 第三巻 近世編 檜物と宿でくらす人々 
出版:1998年/出版元:楢川村/編集者:楢川村誌編纂委員会
章節目次
序章







「木曾路」と「山の中」 1
第一章







木曾の郡編入と奈良井・贄川 2

第一節






統一政権と木曾 13








木曾の材木と木曾川 13








秀吉の木曾直轄








石川光吉の木曾統治








家康の木曾掌握








木曾代官山村氏








山村氏の木曾支配








尾張徳川氏の木曾支配








関所と番所 24








添番所








白木改番所








中山道木曾路の宿 30








慶長の伝馬触








宿と村








宿役と白木稼ぎ








寄人馬と助郷

第二節






「木曾」時代の奈良井・贄川 39








納米と年貢木 39








正保の国絵図にみる木曾








木曾の納米








年貢木








木曾における奈良井・贄川








木曾への米移入と奈良井・贄川 48








大久保長安の米政策








権兵衛街道の開鑿








旦那様と親方様 54








下代官








下代官の性格と役割








肝煎

第三節






尾張藩の享保改革と木曾 60








奈良井・贄川の御百姓 60








薙畑の拡大と農民化








木曾谷の白木稼ぎの衰退








奈良井・贄川が白木稼ぎの中心に








家の確立








宿と村の整備・確立 71








奈良井・贄川の宿役








御救いと四宿








肝煎から庄屋へ








村と枝郷








尾張藩の享保改革 79








木曾の郡並みあつかい








将軍と尾張家








明山をめぐる藩と山村氏








明山管理の徹底








検地実施と年貢木廃止








基本台帳とされた享保九年の検地帳








享保九年の検地帳








屋敷地所持者








奈良井村の年貢割付け








年貢割付けの変化








水害による年貢控除








「保難」の第一弾








尾張藩と幕府の和解








木曾の他国並み化と奈良井・贄川
第二章







庶民生活の発展と社会の変化 115

第一節






奈良井宿と平沢村の成り立ち 117








宿場町の成り立ち 117








江戸時代以前の奈良井宿








江戸時代はじめの奈良井宿








江戸時代初期の奈良井宿場住民








貞享三年奈良井宿明細図








貞享三年の奈良井宿場住民








「かど」の自立








「かど」の職業








奈良井村の一戸あたり平均人数








享保期の奈良井宿場








十九世紀の奈良井宿場








屋敷の売買








古券の作成








近隣者の承認








奈良井宿住民の職業構成








平沢村の成り立ち 150








在郷村平沢








「平澤惣系図」








平沢村の草分け百姓








同族団のひろがり








家並みの拡張








養子・入婿








絶家の家々








奈良井千軒 161








天保八年奈良井村口上書








奈良井宿・村の家数と人口

第二節






贄川宿・村 171








贄川の家族と人口 171








贄川の北端桜沢








贄川宿場








贄川宿・村の人口








贄川宿・村の商人 179








贄川宿・村人の稼ぎ








天保十五年の贄川商人








贄川宿・村で販売された特産物

第三節






奈良井の木工業 188








曲物から漆器・塗櫛へ 188








奈良井曲物








奈良井曲物の生産条件








檜物細工の種類








奈良井曲物の主製品








白木細工から塗物へ








漆器製品








漆器技法








奈良井漆器の特徴








漆器の値段








奈良井の塗櫛のはじまり








木曾の櫛








全国的な櫛の流行








奈良井塗櫛の特徴








塗櫛の値段








「木曾物」の成立と普及 221








「奈良井物」から「木曾物」へ








「木曾物」という名称のひろがり








平沢村の下駄生産








下駄の流行








檜物細工の販路








北信・越後への販売








販路のひろがり 相模市荷物・市岡荷物








抜荷の横行








木地の払底








檜物手形の高騰








木曾物の売上高








平沢漆器の台頭 243








大坂出し荷物一件








奈良井漆器と平沢漆器の競合








「木曾商人」の定小屋願い








「平沢塗物」の登場








明和五年の平沢村塗師屋仲間の系譜








平沢村の漆器生産








漆器の出荷








花屋の経営








漆の仕入方法








花屋の出荷製品








花屋の経営内容








塗師屋と木地職人








信州中馬と尾州岡船 266








信州中馬による漆器・塗櫛の出荷








尾州岡船による漆器・塗櫛の出荷








明和の中馬裁許








明和裁許の影響








安永二年の幕府中馬吟味








中馬に反対する木曾九か宿








中馬政策に賛成する奈良井宿








木工業をささえる人々 281








奈良井宿住民の諸稼ぎ








諸稼ぎの収入








職人の手間賃








諸稼ぎの人々の家計








裏屋住まいの者たち








働く女性たち








見習職人たち








商家の奉公人たち

第四節






米商いと大名貸 295








奈良井・贄川の米商人 295








奈良井米市








贄川宿の中継米問屋








領主米の集散と奈良井・贄川の米問屋








贄川家の年貢米購入と米販売








年貢米市場としての木曾








山方御用米の減少








近世後期の木曾の米需要








木曾の酒造米と飯米








食糧としての雑穀や栗








高遠米と松本米 318








上伊那から米の流入








上伊那米・内郷米・洗馬米








上伊那米・内郷米・洗馬米の値段








高遠藩蔵米の輸送方法








徳利屋の高遠藩蔵米購入








高遠米購入による徳利屋の利益








木曾谷北部の高遠藩御用達商人








文政四年の木曾の高遠藩御用達商人








松本平幕領からの米の流入








松本藩の在摺米と手摺米








太田屋の松本藩叺米の購入








徳利屋の諸営業 341








御用達商人徳利屋








徳利屋の米商い








徳利屋の金融業








領主への貸し付け








遠隔地商人への貸し付け








周辺地域への貸し付け








地元への貸し付け








徳利屋の檜物細工の販売








漆問屋としての徳利屋








家主・地主としての徳利屋








天明大飢饉と徳利屋








経営資金の貸し付け








屋敷地の集積








庇護者としての一面

第五節






旅と楽しみ 364








木曾を旅する 364








木曾と木曾路








なぜ「木曾路」か








木曾のイメージ 川柳と浮世絵








木曾の負のイメージ








木曾路の風景








街道をとおった人々








旅人をむかえる 宿屋のいろいろ








飯盛女と旅籠屋








旅人をむかえる 繁盛する茶屋








女性の旅 388








女手形のシステム








旅の管理の背景








木曾の女性の関所通行








旅にでる木曾の女性たち 手形控えから








旅にでる木曾の女性たち 石碑から








贄川錦里の旅








関所をさけて








宿・村の願い








増える石碑と祭礼 411








増える街道ぞいの石碑








神々の勧請と増える祭り








狂言・操り・勧進相撲








若者組の活躍








あいつぐ禁令と余興の復活








俳諧の流行 430








贄川宿への俳諧のひろがり








贄川一族と俳諧








本陣千村一族と俳諧








俳諧熱のひろがり








蹴鞠・楊弓・狂歌

第六節






木曾の流通構造の変化 442








明和木曾騒動 442








「米騒動日記」








福島をめざす騒動勢








騒動勢と山村家中のいでたち








「米買置」の者たち








尾張藩による調査








騒動の処罰者たち








街道をゆきかう密書








若者組の役割








若者組の武力








山村氏と住民のむすびつきの変化








巣山頼永の歴史意識








米流入機構の動揺 464








高遠藩蔵米の値上がり








高遠米の売ゆき不振








高遠米の流通不安と明和木曾騒動








山村良由の木曾周辺預り所構想








山村良由の天明凶作対策








大久保長安の預り所構想








木曾の米穀流通構造の動揺








天明八年幕府申付書








檜物手形の配分 479








奈良井村の檜物手形








檜物手形の授受








檜物手形一件








檜物手形一件の要因








村役人の交替








宝暦六年檜物手形新法








細工木流通の構造変化 492








細工木の流通構造








奈良井村の林産資源








松原屋太兵衛の細工木販売








奈良井村による剝木山仕出請負のうごき








奈良井商人の細工木流通への進出








雑木挽板類の問屋増設願い
第三章







天保期の社会と住民の政治改革要求 507

第一節






深刻化する米問題 509








かわる米流通 509








天龍川通船








木曾の通船反対運動








天龍川通船交渉








通船交渉の決着








木曾谷村々の木曾入米案








為替米の盛行








大坂商人の松本米買い占めの噂








松本平の酒造業の発展








動揺する奈良井の米流通 527








奈良井米市の衰退








松本平からみた奈良井米市の位置








徳利屋の経営不振








旧来の米商人の経営不振








新興米商人の台頭








贄川宿の新興米問屋太田屋三左衛門








太田屋の経営








太田屋の高遠藩蔵米購入








太田屋の松本藩蔵米購入








太田屋と奈良井宿米商人








文化十三年の奈良井騒動 550








奈良井騒動の発生








米屋への打ちこわし








太田屋三左衛門への打ちこわし








奈良井騒動の取り調べと処罰








騒動勢の特徴








騒動勢の職業と居住地








町惣代の役割








若者たちの活躍








襲われた者たち








奈良井騒動の原因








米穀流通の変化と奈良井騒動








騒動勢の論理

第二節






かわる宿場町と村 569








奈良井村の社会変動 569








文化十三年の奈良井上町騒動








村役人による不正な宿金運用








文政二年の決着








伏見屋竹之丞の台頭








岸部屋平左衛門の台頭








奈良井村の十人役








文政五年 奈良井宿誓詞








奈良井村の町対立








平沢村の「奈良井宿並み」要求








小坂町とは








小坂町一件の発生








下町の活況








騒動の主体となる下町








贄川村の社会再編 596








文化年間の贄川村小前騒動








文化十三年の決着








つづく小前騒動








文政五年 贄川村「宿法」








寄合の規制








立合役の役割の変化








宿役人の入札制








住民の格付の再編








「宿法」制度の意味








「十七金」制度の成立








贄川村の金札








拝借金要求運動








惣代寄合の実態








さまざまな寄合








変遷する宿・村役人 620








宿・村役人の仕事








奈良井の宿・村役人の変遷








贄川の宿・村役人の変遷








宿場における暮らしの断面 629








火消しと火事








付け火








鉄砲水








用水と酒造








宿場の目明し








犯罪への対処








格式と衣服








食生活








動物とのかかわり








さまざまなできごと








かわる暮らし 647








贈答品の変化








家計簿からみえる生活








倹約の奨励と暮らし








寺子屋の普及








百瀬九郎次の勉学








寺子屋の行事と謝礼








本陣千村一族の就学








御嶽信仰のひろがり








奈良井村・贄川村の御嶽講








木曾路をとおる御嶽講の人々

第三節






負担にあえぐ助郷村と宿 677








木曾路交通の増加 677








木曾路の大名通行








大通行の増加








継ぎ立て人馬の規模








助郷制度の変質 682








源白様通棺への助郷新設








助郷人馬の代金納








助郷村の拡大要求と反対運動








助郷村半高と代助郷要求








代助郷免除願








宿役負担の増加と宿財政 688








宿役賃銭








赤字の宿財政








宿御救い








人馬賃銭の値上げ








宿財政と不正問題








誓詞差出し








幕末期の人馬継ぎ立て制度の再編 701








人馬継ぎ立ての再編








宿の加助郷要求








人馬役の変質

第四節






揺らぐ山村氏の支配 707








天保の飢饉 707








飢饉の惨状








天保四、五年の飢饉








天保七、八年の飢饉








木曾谷全体の天保飢饉








奈良井村の惨状








離村する者たち








村内での困窮者への施し








領主による御救い








贄川村の天保飢饉対策








贄川宿町惣代の飢饉対策








ふきだす山村氏批判 728








成瀬正住への直訴








上四か宿の結束








直訴一六か条








江戸への直訴








三二か条の直訴








山村家の失政への批判








山村良祺の説得








直訴のその後








山村家の米購入の失敗








天保四年の入米交渉








天明八年木曾入米令の無効力








山村家批判と尾張藩直轄要求

第五節






山村家「天保の難」 754








天保期における山村家の諸政策 754








「天保の難」とは 








木曾住民の処分








山村家の新田開発








新田開発推進派の失脚








木曾山の背伐








背伐「事業」の展開








西野村太左衛門一件








荻曾村繰穴一件








背伐横行の背景








背伐の摘発








天保期における山村家の財政危機 782








山村家の財政








貸付金政策のゆきづまり








木曾の宿・村からの資金調達








公金の流用








山村家家臣の困窮と賄賂の横行








山村家の家政改革と家臣間の抗争 794








大脇正蔵らの家政改革案








原九郎左衛門の財政再建案








谷中御用取扱役 大脇正蔵








大脇派家臣と反大脇派家臣








山村家臣間抗争の展開








その後の家臣間抗争








亀子九郎右衛門密書一件








新田開発派の復権








「大脇正蔵の改易」








大脇正蔵と山村瀛翁・蓬栖院








山村家の継嗣問題








蓬栖院の大脇正蔵復権工作








尾張藩による調査








「天保の難」の結果








尾張藩の処分方針








「天保の難」の時代の木曾社会 829








奢侈放蕩の弊風








奢侈放蕩の実態








八沢町孫吉の贋金遣い一件








山村家役人の悪評判








山村家役人の人材不足








横行する隠密








岡田善九郎の隠密調査








岡田善九郎の木曾入り








隠密を騙る者たち








隠密の役割








頻発する直訴








上四か宿の直接行動








為替米実現にむけて 847








為替米による米購入








奈良井村の松本為替米計画








為替米事業の実態








弘化三年の松本為替米仕法書








弘化二年の甲州為替米








野口庄三郎の尾州為替米
第四章







維新変革と奈良井・贄川 857

第一節






激変する経済 859








木曾商人の新展開 859








大坂株仲間商人との提携








御用達役所の後押し








贄川の遠隔地商人 加納屋








加納屋の西国商売








加納屋の販売先








加納屋と株仲間








櫛と漆器の売上高の推移








加納屋のおもな仕入先








奈良井宿と平沢村の漆器








八沢町の漆器








藪原宿のお六櫛








奈良井宿の塗櫛








蘭村と広瀬村の木櫛と木箸








加納屋の上方商品の仕入と販売








黒川孫兵衛の北国商売








北国商売の実態








坂本屋長右衛門の東国商売








坂本屋の会津商売








坂本屋の東海・北陸との商売








木曾櫛の不振 892








贄川商人の経営不振








天保改革と西国商売の不振








木曾櫛の値上がりと売れゆき不振








江戸櫛との競合








塗櫛の高級品化と売れゆき不振








塗師屋から櫛屋への転業








奈良井塗櫛の製造費








漆器の製造費








木曾木工産地の消長








奈良井塗櫛の衰退








明治初年の奈良井塗櫛と平沢漆器

第二節






混迷深まる宿場町 916








幕末期の土地利用 916








奈良井村の耕地拡大と年貢








贄川村の耕地開発と年貢








奈良井村と贄川村の反米のちがい








万延元年の奈良井村の土地台帳








奈良井村住民の屋敷地の所持状況








屋敷地所持者の特徴








耕地の所持状況








幕末の奈良井村 929








奈良井村の財政窮乏








天保三年の奈良井宿倹約掟書








天保六年の宿方規定








立合役と十人役








小坂町一件の再燃








小坂町一件の決着








文政期以来の「仕来之義」の動揺








竹之丞呪詛事件








呪詛事件の展開








さらなる展開








事件の決着








呪詛の背景








贄川村の混迷 954








「詰算帳」改めの中絶








寄合の不成立








「十七金」制度の廃止








宿・村役人の不在








御用達役所の入札制廃止命令








贄川村の入札制存続運動








和宮の下向と木曾の宿々 968








深まる宿と助郷村との対立








寿明君通行








宿の壮大な提案








和宮の大行列








大行列は幕府の大宣伝








越後まで拡大する加助郷と当分助郷








赤字の宿財政








参勤交代制度の廃止

第三節






慶応の木曾騒動と民衆意識 983








慶応の木曾騒動 983








松本米の途絶








野口庄三郎の米買い占め








豪商野口庄三郎








上四か宿と洗馬宿・本山宿








木曾騒動の第一波








木曾騒動の第二波








射殺された平沢村民








木曾騒動の第三派、第四派








騒動直後の贄川村








山村家と尾張藩の対応








処罰の申し渡し








騒動勢の頭取と町惣代








若者たちの活躍








米証文が語ること








騒動勢の尾張藩領民意識








かわる世相と村社会 1022








「世直し」の意識








社会不安の高まり








物価の高騰








宿・村役人をみる目








「不人情之者」への批判








陶山吉右衛門たちへの制裁








頭惣代深沢茂吉








維新変革期の宿場町 1039








絵筆をふるう人たち








教養としての和歌








贄川勝房(勝己)の歌学修得








和歌に心をひかれる人たち








国学と信濃








贄川における国学者グループの形成








小沢重喬(文太郎)の入門








第一次の入門者








奈良井宿での「お札降り」








第二次の入門者








和歌・国学のひろがりの背景








国学者グループの行動と思想








金詰りに苦しむ宿場








維新期の奈良井の宿場札








宿場札と保証人








宿場札廃止の意味するもの








「山の民」の「夜明け前」 1084








『山の民』と『夜明け前』








奈良井・贄川の宿・村運営








木曾の山の民








商品生産者へ








木曾の夜明け前

付録






三貨制度/度量衡表/和暦・西暦対照表 1096
近世史年表 1099
章節目次